
四条大橋から東に向かい、縄手通を渡っすぐのところにあるのが仲源寺、通称「目疾(めやみ)地蔵」です。一日中人通りが絶えない繁華な場所にあるのですが、地元の人以外には案外知られていない寺かも知れません。

この寺は浄土宗に属し、創建は鎌倉時代に遡ります。
1228年(安貞2年)に鴨川が氾濫したとき、時の防鴨河使勢多判官為兼が、地蔵菩薩のお告げのおかげで洪水を防ぐ事が出来ました。その御礼にとこの地に地蔵堂を建てて「雨止地蔵」と名付けたのが始まりとされます。
のち、雨止が目疾に転じて眼病の治療に霊験があるとされたことから、目疾地蔵と呼ばれる様になりました。

仏師湛慶の作と伝わる御本尊の地蔵菩薩です。ガラス戸越しの対面になるのですが、昼間は室内が暗くてまともには写りません。そこで、夜を待って撮らせて頂きました。ちなみに提灯の文字が反転しているのは、ガラスに映り込んでいるからです。
ふくよかなお顔の中にも、眼光鋭く感じるのは照明のせいだけでしょうか。この鋭い目があったからこそ、目疾地蔵と呼ばれる様になった様な気がします。

この寺にはもう一つ、千手観音菩薩像が伝わります。いわゆる丈六仏の座像と言われる大きさで、すぐ間近で対面すると圧倒的な存在感があります。平安期の作とされ、重要文化財に指定されているのですが、街中でこんな凄い仏様と何気なく対面出来るのは、京都広しと言ってもこの寺ぐらいかも知れません。
落陽三十三観音霊場の第十六番札所とされ、仲違いした男女の関係を修復するという御利益もあるそうです。大切な人と喧嘩してしまった時には、ここにお参りしてみると良いかも知れませんよ。