紅葉の名所として何度も紹介した事のある赤山禅院も、猿に縁のある寺です。ここは比叡山の麓にあり、京都御所と延暦寺、それに日吉大社を結ぶ延長線上に当たる事から、鬼門封じのために猿の像が置かれているのですね。この猿はやはり日吉大社の使いとしてここに居るという訳なのでしょう。一説には、この猿と御所の猿が辻の猿は向かい合っているとも言われます。
猿が居るのは拝殿の屋根の上で、金網で覆われています。この言われは聞いた事が無いのですが、たぶん新日吉神宮と同じく、夜な夜な出歩かないようにという意味が込められているんじゃないかな。
赤山禅院の建立を発願したのは第三世天台座主の慈覚大師円仁で、中国に留学した時、困難を極めた修学の中で助けてくれたのが赤山の人々で、さらに帰りの船が嵐に遭った時に赤山明神(泰山府君)が現れて守護してくれたと伝えられます。その縁で日本にも赤山と名の付く寺を建て、その神である泰山府君を勧請しようとしたのですね。残念ながら円仁の存命中は果たせなかったのですが、その死後第四世天台座主の安慧によって創建される事が出来ました。
様々な御利益がある事で知られる赤山禅院ですが、面白いのは五十払いの発祥の地でもあるという事ですね。かつて申の五日の日に赤山禅院に詣ると吉運が付くと評判になり、江戸時代になると集金の神様と言われる様になりました。この五日講ご縁日詣でから五十払いの風習が出来たと言われるのですが、今でも毎月5日には泰山府君五日講ご縁日」として大阿闍梨による祈祷が行われているそうです。五十払いと言うとなんとなく大阪というイメージがあったのですが、こんなところに発祥があったとは意外でした。
他にも方除けの神である金神社、七福神の一つ福禄寿などが祀られており、紅葉ばかりではく、信仰の寺として参拝されてみては如何ですか。
